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■小児の薬の与え方について | |
■子供に、大人用の薬の量 を減らして飲ませてもよいか? | |
子供は、大人を小さくしただけのものではありません。というのも、子供はまだ体が成長段階のため、薬を分解したり排泄したりする肝臓や腎臓の機能が大人よりずっと弱いのです。また、薬に対する感受性が高く、血液や脳へ薬が移動しやすいという特徴もあります。そのため、大人には安全性が証明された薬でも、子供には重大な副作用を起こすことがあるのです。つまり、量
だけの問題ではなく、薬の成分や体内での吸収の仕方についても、検討する必要があることがわかってきたのです。 大人用の薬の量 を減らして子供に与えることは、間違いとはいえないのですが、ときに思わぬ副作用を引き起こすことがあります。また錠剤などは、つぶしたり割ってしまうと、薬の性質自体が変わってしまうこともあります。子供が急に具合が悪くなったとき、親はあわてて、自宅にある大人用の薬を使いたくなります。このような場合も医師の診断を受け、子供にとってより安全な薬を利用したいものです。 | |
■小児に薬を飲ませる方法を教えてください。 | |
赤ちゃんの場合、いつも飲んでいるミルクに、薬を混ぜて飲ませると簡単なように思いがちですが、これには問題があります。ミルクによって効かなくなる薬もありますし、ミルク自体の味が変わってしまうためミルク嫌いの原因となりやすいのです。また、授乳後など満腹で飲まないときがあります。医師・薬剤師と相談して、空腹時や食前に飲ませることも可能です。 シロップ剤は、幼児には飲みやすい薬です。しかし、ビンごと飲ませると、むせたり、だ液で薬を汚染させる原因になります。1回分を別 の容器に取り、スプーンかスポイトで少しずつ飲ませるとうまくいきます。 ただし、シロップ剤は飲みやすいだけに、幼児が勝手にビンを開け、飲んでしまう事故がよくあります。幼児の手の届かない場所に保管することも大切です。 粉薬やドライシロップ剤は、1回分を水やぬ るま湯で溶いて、スプーンで少しずつ飲ませます。粉薬は、水やぬるま湯を少量加えて、小さなダンゴ状にして指先にのせ、子供の上アゴや内頬(ほほ)の奥にこすり付ける方法もあります。 赤ちゃんが薬を飲まないときには、少量のアイスクリームに混ぜ込んで与えると意外に簡単に飲んでくれます。試してみてください。冷たい舌ざわりが薬の嫌な味を消してくれます。この他、できるだけ少量 の砂糖水やジュースに溶かして与えてもいいと思います。但し、アイスクリーム、砂糖水、ジュースに混ぜるとき、あまり多くの量 で溶かしますと、飲み残しがでて治療に必要な量を飲ますことができなくなります。ご注意ください。 いずれの場合も、口のなかに薬が残らないように、あとで水や湯冷ましを飲ませておきます。 |
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